「インド伝統思想とヨーガ禅の本質」Ⅱ
- 2019.06.14
こんにちは！
ブログをご無沙汰してしまいましたが、お元気でいらっしゃいましたか？
本日も故・佐保田鶴治先生がヨーガは宗教であると説かれた話を、ヨーガ禅集中講座の八田先生の資料をもとにお伝えできたらと思います。
（ヨガサークルOhanaの活動状況も合わせてブログでお知らせしたいと思っています。
まだヨーガを始められていらっしゃらない方は、どうぞ参考になさってください。）
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道友85号59p～71p「サット・サンガ」より
（１）宗教とは？
・・・（ヨーガが宗教であるということが問題になるの）これは、日本では宗教が宗派とごっちゃになって、「宗派」という言葉と、「宗教」という言葉が一つになっているからなんですね。私はこう言うんです。「キリスト教という宗教」というのは間違いで、「キリスト教という宗派」。「仏教という宗教」は間違いで「仏教という宗派」と、こう考えればいい。
私の言っておる宗教とは、宗派とは関係がないんです。・・・だから宗教ということは、その人にとってですよ、その一人の人にとって一番大事な教えということなんです。
一番屋根の上ということ、屋根の上の教えなんです。・・・だから本当言うたらね、宗教のない人間は、本当の意味では生きておらんということや。だから、誰でも自分の宗教というものを持っていなけりゃならない。キリスト教であるとか、仏教であるとか、神道であるとか、そんなことはどっちでもいいことなんです。どっちでもいいとは言わないが、それによって自分の宗教を作ったということはあるかもしれないけれども、まあ露骨に言えば、自分の宗教をある一つの教えによって作ってしまったら、もうその元の教えなんかはいらないです。自分の作ったものは一番大事なんです。
それから、いま一つ、その棟の出来が悪くて水が漏ったら、他の宗派の教えを持ってきて、修理するのは勝手ですよ。だけども、自分にとっては自分一人の中で生きておる。あるいは、自分を生かしてくれているものが宗教なんです。だから宗教のない人というのはね、屋根の棟のない家みたいなもんです。雨が漏り通しや。
日本では一時宗教が非常に排斥されましてね、宗教というものがないのが現代人やと思ってる。でも僕は、宗教のない現代人というものはおそらくないと、何かしら宗教を持ってあるべきしっかりした人なんです。そういうもののない人はね、これはもう、全く背骨のない人なんですね。だから人間がしっかりして、この人生をしっかりとした態度で送っていこうとしたら、どうしてもその人自身の持っておる宗教が必要になる。私の言う宗教とはそういうものを胃っているんです。
（２）哲学とは？
「哲学は必ず宗教でなければならない。高尚な宗教は、哲学である。」（佐保田先生の至言）
そこで、宗教として一番優れておって一番強いものが哲学なんです。・・・私の考えている哲学、世界の歴史の中で本当の哲学といわれるものは、ああいうもの（大学の講義の哲学）とは違うんです。そんな難しい理屈はいらんのです。理屈はあってもいいけれどなくてもいい。
哲学というのは一番次元の高い宗教なんですね。次元の高い宗教というのは、自分以外のものに頼らないという宗教なんです。だから神様を尊んで、勿論神様はおられると思うし、神様を尊ぶことはいいことだと思いますよ。・・・だけどもね、ある一人の神様を命の綱にして頼むような宗教は、高い宗教ではないと思うんですね。
この世の中で一番高い存在は何かというと、自分自身の魂だと思ったらいいの。
自分自身の中に一番高いものがあるんですね。
これを尊ぶ、この力を実現する。
それを自己実現と言うのですね。これが大事なことです。そこに本当の宗教が生まれてくる。
しかし、その自分の中にある尊い神様を表すためには、いろいろな宗派の、いわゆるこれまでの宗教の教えが必要なんですね。キリスト教がなぜ偉いかというと、キリスト様が我々の内にあるその一番尊いものを引き出す方法を教えてくださったから尊いのです。お釈迦さまも同じことです。そのほかの偉い宗教家の方々というのは、我々の内にある一番大事なものを引き出すお手伝いをしてくださった。その方法を教えてくださった。その方法を教えて下さったから、我々は偉いと尊敬している。大事なものはお釈迦様でもなければ、キリストでもないし、天井にまします神様でもない。自分の中にある神様ですね、こういうふうな立場にたったものを哲学とこう言うのです。自分以外に最高の権威を立てるのではなくして、最高の権威は自分の中にあるんだと確信する、そういう立場から説かれたものが哲学なんですよ。わかりましたか。
そういう意味の哲学が、我々が自己実現をする、我々の中の天地で一番大事な存在を認めて、それをどこまでも自己実現していこうとする、そういう努力は哲学的努力であり、宗教であり、哲学である。そういう哲学を一番早く説いたものが「ウパニシャッド」という思想なんです。
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「わかりましたか？」～～～
という佐保田先生の語りかけ。
まるでそこにいらっしゃるかのような感じです。
答えはすべて自分の中にある。
覆いを外していくだけですね！！
（もちろん、ヨガで。）
それでは、本日もどうもありがとうございました。
