ヨーガスートラ1・5
- 2022.11.03
1・5 心の作用には5種類ある。それらは煩悩性のものと、非煩悩性のものとに分けられる。 「ヨーガ根本教典」佐保田鶴治著
佐保田先生の解説より
煩悩(クレーシャ)・・・人を煩わし、悩ますもの。
煩悩性のものは、輪廻の世界へしばりつける性格を持ち、非煩悩性のものは人を解脱へみちびく性格を持っている。
5 心の作用には5種類あり、それらは、苦痛に満ちたもの〔煩悩性のもの〕、あるいは苦痛なきもの〔非煩悩性のもの〕である。 「インテグラル・ヨーガ」スワミ・サッチダーナンダ著 伊藤久子訳
スワミ・サッチダーナンダの解説より
”苦痛に満ちた”〔煩悩性の〕”苦痛なき”〔非煩悩性の〕ということばを別のことばに置き換えてみると、ここでのポイントがつかみやすくなる。それらを、”利己的な”思いと”無私の”思いというふうに言い換えてみよう。
利己的な思いは悲惨をもたらし、無私の思いはわれわれを安らぎの内に置く。
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自分自身の人生を作っている「思い」にもっと責任を持ちたいものです。
自分自分の「思い」に瞬間ごとに気付き、その「思い」は自分自身を苦しめていないか、敏感に感じてみましょう。
「平静」をもたらす「思い」と「苦」をもたらす「思い」。後者だと判断したら、すぐにその「思い」から離れる訓練をヨガでしていきましょう。
そうして、心の中を常に清浄な状態に保ち、自分の人生に潤いや喜びを与え、人格を向上させる活動に自分の持ち時間を費やしていきましょう。
その選択をし続けていくと決断すると、見える景色が変わってきます。
気をつけたいのは「過去」の出来事がもたらす「思い」と、家族や身近な人が自分にもたらす「思い」です。気になる「過去」であっても、そこからは何も生じません。もうそこから離れて大丈夫。また、まわりの人からの「思い」はさっと受け流し、自分の「思い」を大切に、自分の幸せに焦点を当て、人生を明るく楽しくすることにエネルギーと時間を使いましょう。