ヨーガ・スートラ 1・19
- 2023.01.19
1・19 神霊たちと、自性に没入した人々とには自然発生的な無想三昧がある。「ヨーガ根本教典」佐保田鶴治著
佐保田鶴治先生の解説より~~
インド的思考において神々も絶対者ではない。彼らも輪廻の運命を逃れることはできないのである。自性に没入した人というのは、解脱を誤解したために死後自性から展開した我慢等の形而上的存在の中へ落ち込んでしまった人のことで一時は肉体を受けないでいるがやがてまたこの世界に再生してくる運命にある。いずれも真に解脱を得た存在ではない。かかる自然発生的な三昧は解脱へ導く力を持っていないのである。
19 単に物質的身体を去って天界の神格たる状態に至った者、あるいは自然〔自性〕に没入したものには、再生がある。 「インテグラル・ヨーガ」スワミ・サッチダーナンダ著 伊藤久子訳
スワミ・サッチダーナンダの解説より~~
~~解脱する可能性があるのは人間のレベルにおいてのみなのだ。神々とは、やや進化が進んで自然を統御するようになり、そうした統御によって天界においてある種の愉楽を享受する人間のことであるにすぎない。彼らはその後、戻ってこなければならない。こうした往来は、彼らが欲望の種子を焼きつくして、自分自身を知ることによって完全な解脱に至るまで続く。
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完全に解脱するまで、私たちは輪廻転生を繰り返す・・・という。天界の神々でさえ、地球上で人間の肉体を持っているときに解脱しなければ、再び生まれ変わって人になる・・・という。・・・ということは、この肉体を持っている今が、真の解脱、悟りへのチャンスなのだ。
果たして、自分はあと何回くらい生まれ変わるのかしら?また赤ちゃんから始めるのかしら?次はどんな人生を生きるのかしら?・・・
・・・来世があると思うと気が遠くなりそうだけれども、せめて今世の残された時間は、やりたいことをあきらめないで精一杯生きていきましょう。楽観的に。(はなだ)