ヨーガ・スートラ 2・4
- 2023.11.19
2・4 無明はその他の煩悩の田地である。他の諸煩悩は眠り込んだり、弱まったり、中絶したり、増大したりするが、無明は常にその田地(基盤)として存続する。「ヨーガ根本教典」佐保田鶴治著
佐保田鶴治先生の解説より~~~
無明(アヴィディアー)は他の煩悩の根源、原因、必須条件として、他の煩悩のはたらきのあるところに常に存在するから、無明がある間は他の煩悩は滅びないし、無明を断絶すれば他の煩悩はおのずから消える。~~~
4 無知〔無明〕は、それに続く他の諸障害ーそれらは、(1)休眠状態であったり、(2)弱体化していたり、(3)遮断されていたり、(4)維持されていたりするがーの田地である。「インテグル・ヨーガ」スワミ・サッチダーナンダ著 伊藤久子訳
スワミ・サッチダーナンダの解説より~~~
~~~自分自身の心を分析することによって、自分のクレーシャ(煩悩)は完全に眠っているか、痕跡が残って埋もれているだけなのか、美質を培うことによって押さえているのか、それとも完全にそれらに支配されているのかが、だいたいわかる。~~~
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ヨーガの修習によって煩悩が弱まり顕在化しなくなったとしても、それはただ単に心の奥底に沈み込んでいるだけだ。何らかのきっかけが与えられると、まるでパンドラの箱を開けたかのように、一気に隠れていた煩悩が噴出してくることがある。荒れ狂う煩悩に支配されたままになると、心の平安は奪われ、ストレスから病気となってしまうことさえある。煩悩を制御し続けることが大切だ。