ヨーガ・スートラ 2・8
- 2023.11.23
2・8 憎悪とは、苦にとらわれた心情である。「ヨーガ根本教典」佐保田鶴治著
佐保田鶴治先生の解説より~~~
かつて経験した苦、不快な記憶に基づいて、それとそれの原因とに対して抱く反感、怒り、破壊欲などが憎悪(ドゥヴェーシャ)である。
8 憎悪(ドゥヴェーシャ)とは、苦体験との同一視から来るものである。「インテグル・ヨーガ」スワミ・サッチダーナンダ著 伊藤久子訳
スワミ・サッチダーナンダの解説より~~~
快楽への執着すなわち”ラーガ”も、苦を運んでくる障害〔煩悩〕である。われわれは、幸福は真の〈自己〉として常にわれわれの中にあることを忘れ、快楽からそれを得ようとして、それ〈快楽〉に執着する。外界のものから喜びを得ようとするとき、われわれは執着した状態となる。そして、もしそれらのものがわれわれを不幸にすることがわかると、それらに対する憎悪を作り出す。したがってラーガとドゥヴェーシャ、つまり”好き”と”嫌い”は、霊的な道の障害物である。~~~誰もわれわれに幸福をあるいは不幸を”与える”ことなどできず、ただわれわれ自身の中の幸福を映し出したり、歪めたりしているだけなのだ。
*****************************************
瞑想しているときにどこからともなく湧いてくる深い安心感、喜び、広がる愛情。もともと自己=幸福ということは、日常生活で煩悩に邪魔されることなく、この幸福を発現、観察、できているか。私はそのままで幸福なのだということを常に感受していきましょう。