ヨーガ・スートラ 2・15
- 2024.01.16
2・15 明哲の士にとっては、現存在のすべてが苦である。何故かといえば、現象の転変と現実の悩み、それに行、これらのすべてが苦であるからであり、さらには、三つのグナの働きが互いに相反するからである。「ヨーガ根本教典」佐保田鶴治著
佐保田鶴治先生の解説より~~~
常人とっては、この現存在のうちには苦もあれば楽もあるけれども、真我と自性の二元性をはじめ、現象世界成立のメカニズムを知りつくした明哲の士にとっては、すべてが苦である。~~~
15 得たものを失うことへの恐怖と懸念、結果として心の中に残り新たな切望を引き起こす印象、心を支配する三グナの絶えざる相克ーーこれらに鑑みるとき、識別あるものにとっては実にあらゆるものが苦である。「インテグラル・ヨーガ」スワミ・サッチダーナンダ著 伊藤久子訳
スワミ・サッチダーナンダの解説より~~~
~~~少なくともこれを毎日、わずかな時間でもいいから観想すれば、われわれの人生は全く変わる。~~~苦と楽は、他ならぬアプローチの結果である。同じ世界が天国にもなるし地獄にもなるのだ。~~~
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自分にとって今現在の「苦」は一体何だろう?
と思いをめぐらしてみる。そして、その「苦」に関しては、自分よりももっと「苦」の度数が大きい人がきっといるだろう・・・と考えてみる。
すると、果たして自分の「苦」は悩むべき「苦」なのだろうか?
「すべては苦である。」かもしれない。そのことは受け入れましょう。
そうして、それでも、普通に生活している私たちは、今呼吸して「苦」も「楽」も味わいながら、生きていることに感謝し、今日が幸せな一日になるように意識を高めていきましょう。
私たちは「今日」しか生きられないのだから。